ドラマ「天皇の料理番」あらすじと感想

料理って人間が生活していく上で必ず必要になってきますね。

それは自分がするかしないかに限らず、誰もが食事をしないと生きてはいけません。

それは天皇陛下においても同じです。

天皇陛下に料理をお出しする、そんな仕事をしている人が世の中にはいます。

ドラマ「天皇の料理番」は明治の世に生まれた「秋山篤蔵(あきやまとくぞう)」が天皇陛下の料理番となっていき、その中の苦悩から人間の心をよく描いた作品です。

この作品は「将来、これからどうしたいのかを悩む人」にぜひ見てほしい作品です。

※今回紹介するのは2015年に佐藤健が主演を演じたものを紹介します。

天皇の料理番のあらすじ

明治時代、福井県の秋山家の次男として篤蔵(とくぞう)は生まれます。

しかしこの篤蔵(とくぞう)は興味を持つのは早いのですが飽きるのも早い。

心配し見かねた両親は篤蔵(とくぞう)を高山家の娘婿として送り出します。

高山家は昆布の配達をしており、産地の見分けが難しいところを鼻の良い篤蔵(とくぞう)は見分けることが出来真面目に働いておりました。

しかし飽きやすい篤蔵(とくぞう)。

この仕事にも飽きかけていたところに配達で出向いた先は軍隊(鯖江連隊)の厨房。

そこで篤蔵(とくぞう)は田辺という男と、当時の福井では一般では食べられていなかった牛肉料理に出会います。

そのとき、口にしたのはカツレツ。

これがきっかけとなり篤蔵(とくぞう)は料理人の道へとのめりこみ、天皇陛下に料理を出す料理人となっていくのです。

天皇の料理番-感想・見どころは料理と人の心の描写

ドラマ「天皇の料理番」には大きく2つの見どころがあります。

1つは料理番というタイトルだけあって料理。

もう1つは人の心です。

見どころその1!料理

このドラマの時代は主に明治末期、大正から昭和にかけてになります。

そのため時代考証がもちろん必要になってきますが、それを山田順子(やまだゆきこ)さんが行っています。

さらに天皇陛下への料理というかなり特殊な料理ドラマになります。

それをなんと第四代主厨長であられた、リアルな天皇の料理番の高橋恒雄(たかはしつねお)さんが監修されているのです。

これだけ見ても豪華ですよね!

私には料理についてのスキルはありませんが、主演の佐藤健は毎回料理のシーンが盛りだくさん。

それを見ていても相当努力しただろうことがうかがえます。

作中に出てくる料理は様々ありますが、途中にフランスへ留学して料理の勉強をしていたこともあり、フランス料理もたくさん出てきます。

実際に秋山篤蔵はフランス料理アカデミー名誉会員でありました。

フランス料理と言うと見た目がものすごくきれいですよね。

料理のシーンの魅力は料理をしているところだけではなく、見ていておいしそうだと心から感じられるところでもあります。

見どころその2!人の心の描写

天皇の料理番の大きな見所が人の心の描写です。

序盤に篤蔵が東京にでて務める料理店は一流の西洋料理店である「華族会館」

下働きから始める篤蔵ですが、みるみる頭角を現してきます。

しかし、人間ですからそれをよく思わないものもいるわけです。

妬みの気持ちで見られたり、出る杭は打たれるといいますが嫌な目にもあいます。

妬みを感じている人も、最初はそれを自分の不足だと考えるのですが最終的には華族会館で篤蔵が務められない状況を作るキッカケにもなってしまいます。

こういうシーンがほんろうに人間臭い。

人の心の葛藤、妬む気持ちやうらやむ気持ちと共に、自分の至らなさを感じる。

でもやっぱり悔しく妬ましい。

その葛藤がとても上手に書かれています。

このほかにも、俊子の夫婦としての気持ちや応援したい気持ちとの葛藤。

篤蔵の家族への思いとの葛藤、子供の父親(篤蔵にたいして)への葛藤。

いろいろな思い、悩み、苦悩するシーンがたくさんあります。

それぞれのシーンがまた人間味にあふれていて素晴らしいです。

天皇の料理番「将来を悩む人に見てほしい」

天皇の料理番、是非「将来、これからを悩む人」に見てほしいです。

最終的には天皇の料理番という立場(主厨長)になる篤蔵ですが、最初は全然違います。

親もあきれ果てるほどに、熱しやすく冷めやすい性格でした。

なんにでも興味は持つものの、すぐに飽きてしまう。

いわば、本気で熱中できるものに出会えていなかったんですね。

それが料理と出会ってからはもう全く別人のよう。

それまでの篤蔵とは打って変わり、真剣にとことんまでのめりこんでいくんです。

もちろん料理のスキルに対する努力もありますがそれだけではありません。

下働きであっても周りをよく見たりノートにメモしたり、できることを全力で取り組んでいきます。

そして努力に努力を重ね、真剣に料理に対して取り組んでいきます。

途中途中には様々なことも起こります。

普通ならそこで投げ出してしまいたくなるようなこともあります。

しかし常にひたむきに料理に向き合うその姿は本当に素敵でした。

今、これからどうしたらいいか、将来どうしていこうかわからなかったり、悩んでいたりする人。

天皇の料理番になった人だって、いろんな時期があってそこまで登り詰めました。

なんにでも挑戦して突き詰めて、夢をかなえる。

そんなことをこのドラマには感じさせられます。

天皇の料理番キャスト

天皇の料理番、キャストやスタッフを紹介します。

キャスト

秋山篤蔵 役/佐藤健

高浜俊子 役/黒木華

松井新太郎 役/桐谷健太

山上辰吉 役/柄本佑

森田梅 役/高岡早紀

森田仙之助 役/佐藤蛾次郎

秋山周太朗 役/鈴木亮平

桐塚尚吾 役/武田鉄矢

秋山周蔵 役/杉本哲太

秋山ふき 役/美保純

秋山蔵三郎 役/森岡龍

高浜金之助 役/日野陽仁

高浜ハル江  役/大島さと子

宇佐美鎌市 役/小林薫

スタッフ

原作/杉森久英「天皇の料理番」

脚本/森下佳子

主題歌/さだまさし「夢見る人」

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まとめ

天皇の料理番というタイトルを見たときは料理のことを想像していましたが、実際はかなりヒューマニックな内容になっています。

それぞれの人物・時代・夢・人生など、様々なものを見せてもらえる、そんな作品です。

真剣に取り組むことや努力、突き詰めること。

人生を見ることができるような素敵なドラマです。

興味を持たれた方は是非!

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